セロリはせり科の植物で、セリ、三つ葉、パセリなどと近い植物です。原産地は地中海東部で、もともとは野菜ではなく薬草として用いられていました。
古代エジプトではすりつぶして骨折やけがの治療に使っていました。また、古代ギリシャ・ローマ時代にもその葉や種が薬草や香料として使われていました。
セロリが野菜として食され始めたのは16世紀と比較的最近で、イタリヤやフランスで品種改良され、香りなどが弱いものが出始めてからのようです。
日本では加藤清正が朝鮮出兵の際に持ち帰ったのがはじめとされ、「清正人参」と呼ばれましたという文献があります。ただ今のセロリより原種に近く細かったようです。
現在の茎の太いセロリは明治時代にヨーロッパからはいってきて栽培されましたが、独特の臭いや味から敬遠され、普及はしませんでした。その後食の欧米化が進むにつれ昭和30年ごろから普及し始めました。